鹿島央
名古屋大学名誉教授
【学歴】モナシュ大学大学院 Ph.D
【担当科目】音声
【専門】言語学(音声)
【著書等】『基礎から学ぶ音声学』ほか論文多数
鹿島央先生のインタビュー
外国語学習ではどの言語でも、まず発音から始めるのが一般的です。発音というのは「音(おん)を発すること」ですが、この「音(おん)」(あるいは「音声」とも)は言語によって様々で、ある音は学習対象となっている言語のものと似ている場合や、あるいは全く異なっていることもあります。このことから、言語背景の異なる学習者が日本語を話すと、かなり特徴的な発音になることは当然のことと思われます。しかしながら、言葉は社会的な手段であり、その本来的な目的が他者との意思の疎通であることを考えると、発音のせいで誤解や偏見などが生じ、スムーズに意思の疎通ができなくなるのは問題です。
日本語教師は、多くは教育現場で学習者の発音に接することになりますが、それぞれの学習者の発音上の特徴を観察・分析し、教育に応用できるようになるためには、「音(おん)」に関する知識と運用力が必要になります。このような「音(おん)」に関する知識と運用力は「音声学」という学問領域が提供します。本講座では、日本語(東京方言)の音についての仕組みそのものとその仕組みを表現する用語などの基本的な事項について、身近な音声現象に基づいて考えていきます。
受講した方の声
事例も多く、音声を専門に研究されてきた先生の講義は大変興味深く、非常に面白かったです。私自身音声が苦手で、発音、アクセントなどがなかなか正しく再現できずにいましたが、音声に関する知識や教授法を得ることができ、今までよくわからずにいたところがはっきりし、今後に生かせそうです。他言語の音声に関する学習内容も多く、それらの言語についてさらに学んでみたいと思いました。